every new beginning comes from some other beginning's end だなぁ

日本第二位の高峰、南アルプス北岳に行ってきた。 その1

日本で最高峰の山は当然誰もご存知富士山だが、では第二位は?と聞かれて答えられる者はその山の地元民かよほどの博識か、もしくはある程度以上の山好きであろう。正解は「北岳」。山梨県は南アルプスに座する日本百名山を構成する山の一つである。昨年は北アルプス、今年の夏は南アルプス、北岳を中心の山歩きを計画した。

今回の山行は前回のエントリーにて紹介した通り、広河原を出発→北岳→間ノ岳(高峰第三位)→仙丈ケ岳→甲斐駒ケ岳を三泊四日での縦走を予定。

だがしかし!

懸念していた台風が見事に直撃。結論から言うと間ノ岳→仙丈ケ岳→甲斐駒ケ岳の縦走はキャンセルとなったのだ。

南アルプス市から北岳登山の拠点となる広河原への林道は天候が悪化すると閉鎖となり、通行再開まで時間がかかるとの情報を北岳山荘で確認。前述の通り甲斐駒ケ岳までの山行はキャンセルし、広河原と北岳の一泊二日の山行に変更した。旅程は短くなったが中々内容のある旅ではあったので相変わらずブログに記録しておこうと思う。

メンバーは俺とTNKセンパイ(以下、TNK)。日程は8月21日(火)〜25日(土)の4泊5日。俺は新千歳空港から羽田へ飛行機で、TNKは青森から新幹線で東京入り(職場は函館だけど実家が青森なのだ)

北岳登山の拠点となる広河原への行き方としては

  • 新宿から直行登山バスで(22:00PM発翌6:13AM着)
  • 甲府駅もしくは芦安駐車場から登山バスで
  • 甲府駅から登山タクシーで

大まかにこの三つである。

直行登山バスは毎週火曜日と金曜日、催行人数が最低ラインを上回れば運行される。俺らは当初この直行登山バスを使って広河原入りしようと考えていた。しかし催行されるか分からないし、深夜バスは大してよく寝られないことを知っていたので、東京入り後すぐに甲府へ行きビジホ泊、翌早朝に登山タクシーで広河原に向かうことにしたのであった(結局8月21日の直行登山バスは催行されなかった)

本当は甲府駅から登山バスで広河原入りした方がタクシー使うより圧倒的に安いんだけど、8月22日は平日なので甲府駅4:35AM発が設定されていなく、やむなくタクシーを選んだのだ。

ちなみにそれぞれの費用だが

新宿→広河原(直行登山バス)

¥8,000/人

新宿(高速バス)→甲府駅(登山バス)→広河原

¥1,800/人+¥2,050/人(協力金含)=¥3,850/人+宿代

新宿(高速バス)→甲府駅(登山タクシー)→広河原

¥1,800/人+¥14,200(協力金含。乗車人数で折半)=¥8,900/人+宿代

となる。

バスより圧倒的に高いが背に腹はかえられないので、タクシーを4:30AMに甲府駅をスタートするよう事前に予約した。

ところで新宿→甲府駅の高速バスはバスタ新宿発の山梨交通であるが、上記金額(¥1,800)は4枚綴回数券を二人で使用した場合の片道分の金額である(通常購入なら片道¥2,000)。回数券を購入しそれを持っていざバスに乗車しようとすると「それじゃ乗れないからカウンターで乗車券に変えてきて」と言われた。そんなこと一言もウェブサイトに書いてないと思うんだが。

さらに帰り、甲府駅発新宿バスタ行きの8:30AM発が満席だったので9:00AMに変更したがその際「二人、席がバラバラになるけど良いかい」と言われ、ああ、バスが混んでいるんだなと思ったら新宿まで隣の席には誰も座らなかったし、おまけに別のバス停から予約無しで乗って来た一人の乗客には「二つ席が空いているからどっちでも良いよ」とか言ってる始末だし、なんかよく分かんないバスだなーと思った。

話が逸れた。

13:35PMに羽田空港に到着し飛行機からタラップに降り立った瞬間のまとわりつく鬱陶しい暑さに、ああ東京にやってきたのだなと思い、京急で品川、そこからJRで新宿へと移動した。バスタ新宿からは15:35PM発で乗車時間は約2時間。17:30PMに甲府駅へ到着後、近くのビジホにチェックインしたのち晩飯のため駅前の居酒屋へ。

ビールで乾杯し山行のための英気を養った。

山行初日(旅程二日目)

ビジホを4:00AMにチェックアウトしタクシーと待ち合わせ予定の甲府駅へ向かう。

早めに到着したので駅前のファミマ前でダラダラしていると、ビルの影から登山者らしき格好をした者たちがぞろぞろと現れる。どうやら日本人ではないようなので、全員がグループのツアー客なのだろうと思う。バス停でバスを待っているようだが、今日は4:35AM発のバスは来ないが大丈夫なのか?と思ったら案の定、勘違いでバスを待っていたとのことが、タクシー運転手の確認によって分かった(営業のためか運ちゃんがグループに確認しに行った)

と言うわけで無事にタクシーと合流でき、一路広河原へ向かうのである

…が、芦安を超えて夜叉神峠から広河原(一般車進入禁止)へは5:30AM以降しか通行できないので暫し待機時間が発生する。

ここでトイレを済ませた。

広河原から俺ら二人の貸切だったタクシーはこの駐車場から男性二人、女性一人との相乗りとなった(彼らはこの駐車場まで車だ)

山道をしばし左手に北岳の頂を望みながら行き、広河原には6:00AMに到着。

Photo by TNK

準備体操をして出発。正面には北岳である。

広河原のバス停から少し登り、つり橋を渡ると登山道である。

当初は大樺沢コースから八本歯のコル経由で登ろうという話だったが、春先の増水により沢を渡る橋が壊れているという情報があったのと、他の登山客がみな草すべりコースを選んでいく様子を見て俺らもそれに倣うことにした(結局橋はこの時点で修復されていて通行可能であった)

大樺沢と草すべりの分岐からはまずまずの急登である。そこから約2時間半で御池小屋という山荘がある。そこまでの登りですれ違ったご婦人からも「山頂までは立派な登りですよ」と声をかけられ、鼓舞されているのかそうじゃないのか、よく分からなくなる程にこちらも必死の登りである。

Photo by TNK

御池小屋で小休止。こちら、水は無料で取水可能であった。

御池小屋から北岳肩の小屋までは今よりキツイ登りをコースタイム3時間、しかも高い木々が無いので日に照らされてとても暑い。

ここから”あそこ”に行くのだ

薄めたポカリとかレモン皮のお菓子が身体によく効いた。身体はトレーニングの効果もあってか石鎚山の時とは比べ物にならないほどトルクアップしているような感じがした。なるべく止まらずトボトボ進んでこの急登を登り終わり、北岳肩の小屋までの稜線に出るとここまで1時間50分で、さらにここから30分の稜線歩き。

Photo by TNK

北岳肩の小屋に到着である(11:10AM)

ここまで来ると北岳山頂はすぐ目の前!…であるが時間的にお昼ご飯に丁度良いのでここで暫し休憩を取ることにした。俺は水でかえしたアルファ米牛めし。TNKはなんだったかな、とろろ昆布入りのラーメンを食べていたかな。俺も飛行機じゃないならガスストーブを持って来れたんだが…それにしてもアルファ米は水でも作れて便利である。水で調理しても味はまぁまぁ美味い。

40分ほど休憩した後、北岳山頂に向けて出発。小屋の横をすり抜けて岩場に入る。

ここまでの登りとは違ってゴツゴツした岩が増え、北アルプスのような様相である。踏み外せば下までゴロゴロ滑落だろうなという箇所もあるが、基本的には危険度の少ない登山道であると思った。

右手に明日訪れる(はずだった)仙丈ケ岳を望みながら約1時間20分。

着いた。日本第二位の高峰、南アルプス北岳を制覇!

広河原からは約6時間であった(休憩含む)

真正面には仙丈ケ岳がそびえ立ってこれが中々の迫力なのだ。

ここから少し下ったところに今日の宿泊でお世話になる北岳山荘がある。そこまで行くのももちろん岩場(ガレザレの)なのだが北アルプスと違って特徴的なのが、この辺りの岩ってみんな先が尖っているのだ。俺は途中のザレ場で滑って転びそうになりとっさに手を岩に置いたが、その岩の尖った先端に手のひらをブスリ。結構出血してしまった。とりあえずツバつけて応急処置。大事には至らず。

北岳山荘がポツンと見えるがこうポツンと見えると意外とそこまで行くのに時間がかかったりする(北穂高から涸沢への下りは辛かった…)

山頂から約1時間かかって

到着!(13:32PM)

とりあえず宿泊受付である。北岳山荘は予約が不要なので、ハイシーズン時には一つの布団に二人で寝ろと言われることもあるそうだが、今回はそんなことはなかった。布団と毛布もキレイでよく寝られそうだと思った。

長くなりそうなので今回の記録はここまで。その2に続きます。

https://myjournal101.com/the-2nd-highest-mountain-in-japan-mt-kitadake-part2

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