いよいよ今週末に迫った富士登山だけども、高高度による高山病の問題が不安のタネ。この富士登山をクリアできなければ槍ヶ岳や穂高岳、剣岳の登頂という夢も夢のままで終わってしまいそうな気がして、わたくし最近ヤキモキしているわけなのです。
高山病を予防する点をネットでかき集めた情報を整理して以下にまとめてみると
- 五合目登山口で2~3h休憩。最低でも1h
- 水分を取り続ける。摂取目安量は5ml/kg/h(体重65kgの人で1時間あたり325ml)
- 高タンパクな行動食
- 登山前に鉄分を摂取し血中ヘモグロビン量を増やす
- 登山開始1時間はゆっくり
- 普通に空気を吐ききってから口を尖らせてフーフー吹きさらに肺を空に近づける。そうすると多くの空気を取り込むことが出来る
- 深呼吸して2秒止め胸部に圧力をかけたあと口で吐き切る
このような情報が。もちろん、これら一つずつに注意しながら登ろうとは思う。
今回の富士登山は須走ルートからの登頂を目指す。
須走ルートのコースタイムは
- 登り:5h20min~6h50min
- 下り:2h40min~3h20min
- 剣ヶ峰(富士山山頂)往復:1h30min
である。
一番長く見積もると合計で11時間40分(休憩含まず)となり、かなり長い山行になる。この山行を安全無事に行動するためには身体・脳ともにバテないことが重要だ。スポーツに分類されるのかされないのか議論が付きまとう登山であるが、身体を動かし続け、行動時間の長い登山の消費カロリーは意外にも他のどのスポーツより多いものとなる。
消費カロリーは?
富士登山中に消費するカロリーを以下のサイトを参考に計算してみた。
登山 消費カロリー計算
http://www7b.biglobe.ne.jp/~photography/calorie.html
登山(山登り)の消費カロリーや主に使う筋肉を詳細紹介
http://muda2471.blog111.fc2.com/blog-entry-223.html
参考までに体重60kgの人がフルマラソンを完走した場合の消費カロリーは約2,500kcalとなる。(参考:初めてのフルマラソン―チャレンジ前の準備と練習)
富士登山時の消費カロリーを上記サイトで計算したところ
約6,000kcal
となった(体重65kg+ザック重量5kgで11.5時間行動したとして計算)。
フルマラソンよりも消費カロリーの激しい富士登山。上記数字を意識した適切な食料を選択したい。
飲み物を考える
前回までの登山で
「麦茶うめぇwwwズズズー」
と、ハイドレーションに麦茶を入れると美味すぎて飲み過ぎてしまい、後半に保存すべき飲料まで消費してしまうということが分かった。しかしやっぱり水の方がなんだかんだ汎用的であろうと考えられるわけで(調理や傷口の洗浄なんかにも使える)、富士登山には水を持っていくことにした。
高山病予防のためには前述の計算式から体重65kgの人で1時間あたり325mlが摂取目安ということが分かった。つまり単純に須走ルートで11時間40分かかった場合を計算すると必要な水の量は3,789ml(約3.8L)となった。実際、3,000m以上での活動時間はもっと少なくなるはずなので、必要な水の量はこれより少なくて済むはずではあるが。
これらの水分は行動中小まめに補給する必要があるため、今回はハイドレーションと予備のボトルに分けて持っていくことにした。
ハイドレーションはBIG ZIP SLを持っている。
容量2Lのボトルで下部に給水用のホースが付いており、ボトル本体はザック内に収納してホースだけ外に出し給水出来る便利ものだ。
https://myjournal101.com/platypus-bigzip-sl
予備の水を収納するボトルもプラティパスだ。
右側のが2Lボトル
軽量だし使用後は丸めて収納できるから、プラティパスに限らずこの様なタイプのボトルは登山とかキャンプ時にオススメです。
2Lモデルとなっているけど、満杯まで水を入れると2.5Lぐらいは入る。
富士登山にはハイドレーション(2L)+2Lボトル(2.5L)で計4.5Lの水を持っていこうと思う。これだけあれば足りるだろう。
食べ物を考える
富士登山における消費カロリーを計算したところ6,000kcalとなったわけだが、この消費されるカロリーをいかに「軽く・かさ張らず・手軽」に摂取できるかが登山における重要なポイントとなる。1時間おきにカツカレー食っておけば良いじゃん!とはさすがに出来ないのだ。
しかしこの6,000kcalを登山中で全て補う必要があるのか?と言われるとそんなことはないらしい。とあるサイトで
登山中における消費カロリーのうち約2分の1から3分の2は体内脂肪が肩代わりするので、2分の1から3分の1を食料によって補給すれば良い
とあった。つまり約3,000kcalを食料で補えばいいって話だ。
まず、脂肪を燃焼させてエネルギーに変えるには炭水化物の摂取が必須だ。ここで炭水化物と脂肪の関係についておさらいしておく。
- 脂肪は一週間分のエネルギーを蓄えられるが炭水化物は1.5時間分程度しか蓄えられない
- 余分な炭水化物は脂肪となる
- 炭水化物は単体で燃える
- 脂肪は炭水化物と混ざらないと燃えない
- 炭水化物がなくなると脂肪があっても筋肉が動かなくなる
という関係がある。おまけに炭水化物が無い状態で運動をするとタンパク質を分解して炭水化物に変えエネルギーとするのだが、ここで真っ先に筋肉のタンパク質が使われるため、炭水化物を摂らないで運動をすると筋力が低下してしまう。つまり運動するには炭水化物がもの凄く大事というわけだ。
この炭水化物は大まかに二種類に分けられる。
単純炭水化物(糖類) | 脳、神経系のエネルギー源 吸収速度が早い→即効性のエネルギー |
---|---|
複合炭水化物(デンプン類) | 筋肉のエネルギー源 吸収速度はゆっくり→持続性のエネルギー |
同じ炭水化物と言っても働き方が全然違うのだ。身体・脳ともにバテないためにはこれらを適切に口にする必要がある。
食料選び
富士登山では山小屋でメシを食べる予定は無いので消費されるカロリーは全て行動食から摂取することにする。どうせなら食料は色々持って行きたい。その方がより登山を楽しめそうだ。先日の登山で柿の種とヨウカンはとても美味しかったからこれは是非持って行きたい。
炭水化物がとても重要ということを念頭に置いて食料を選んでみよう。
1.柿の種 普通の味&わさび味(200g 975kcal)
普通の味の方が炭水化物の量が多く且つ脂質が少ないので6:4の割合でわさび味と混ぜて持っていこう。わさび味のピリッと鼻に抜ける香りがクセになる~。
2.フルグラ(200g 892kcal)
穀物による炭水化物とドライフルーツによるビタミンやミネラルがバランス良く配合されたカルビーのフルーツグラノーラ。塩気の効いた柿の種と対比させて甘めのフルグラをチョイス。
3.ようかん(58g/個 167kcal/個 ×4 = 668kcal)
コンビニで買えるようかんで、豆による炭水化物の摂取が出来る。適度な甘みがとてもGOOD。ただしちょっと重量がかさむからたくさんは持っていけない。
4.カントリーマアム(10.5g/個 51kcal/個 ×16 = 816kcal)
即エネルギーとなる糖類系の行動食。暑さで溶けないのが良い。しかし富士山は夏でも雪が降るぐらいだから…これについては気にしなくても良さそう。
こんなところか。
あーだこーだ書いたが特にヒネリはなく、行動食としては一般的なものが揃った。あとは山頂での休憩時用におにぎりを数個つまんで…ってもう行動食だけで3,000kcal超えてる。富士山登ったら太っちゃったなんてことになったらどーしましょ…汗
富士登山終了後の追記
富士登山は無事にケガ無く終えることができました。
https://myjournal101.com/mt-fuji-2015
ただ最後の最後でシャリバテに陥ってしまったのが反省点。あーだこーだと当記事で飲み物や食べ物について書いたけれど、登山を終えて結局どうだったかってのを以下に書いていこう。
飲み物
4.5Lも必要ありませーん!!結局丸々2L残ったしwザックの重量を増やしただけでした…
ただ高山病予防の観点から小まめに水分を摂取できる工夫は必要かと思われます。自分はハイドレーションを持って行きました。
食べ物
柿の種、カントリーマアム、フルグラ、ようかん…
結局半分ぐらい余った。カントリーマアムとフルグラの甘さのタイプが似ていて途中飽きてしまった。山頂での食事用に買ったおにぎりは食欲が無くて食べられなかった。ここで炭水化物の摂取ができず、最後にシャリバテに陥ってしまったというわけだ。
やはり摂取しやすいゼリー飲料を2~3個持っていけば良かったかな。ちなみに柿の種とフルグラはジップロックに小分けして持って行ったけど非常に食べづらいです。
まとめ
水は2L+予備500mlで十分(足りなかったら途中の小屋で買えるし)
行動食は
- アルファ米(水でかえしておいて、行動中小まめに食べる)
- ゼリー飲料(疲れているときでも口にし易い)
あとは自分の好きなお菓子を何個か持っていけば…十分でしょう!
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